ぼくもべッドでビールを飲むぐらいのことはするが、夫婦は(これは結婚する前の場面だが)、深夜にストリープが料理したスパゲッティをべッドに入ったまま二人で食べたりもするのである。寝床で物を食べるのは、日本人の感覚からすると相当お行儀か悪く常識外れの行為になるが、考えてみると欧米の中流以上の家庭ではベッドで朝食をとるのはそう珍しいことではなく、これは映画にもよく出てくるし、私たちが外国旅行中、たまに奮発して高級ホテルに泊まると、朝食のルームサービスで経験することでもある。
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どうしてこういう寝室の使い方が生じたのかというと、思うに一つの理由は、欧米人は家の中でも靴を脱がないことにあるのではないかと思う。彼らがいくら靴に慣れているからと言っても、一日中履きつづけていれば窮屈な思いをするわけで、寝室に入って靴を脱ぐとグッとリラックスした気分になる。そういう時間を貴重に思う気持が、寝室で睡眠の前後にいろんな楽しみを追求する習慣をつくったのだろう。